「できると決断しなさい。方法などは後から見つければよいのだ」
(エイブラハム・リンカーン・アメリカ合衆国第16代大統領)
私は若い頃、この言葉を最初に見かけた時、何の感銘も受けませんでした。正直、「できると決断する」の意味がわからなかったのです。
「できると思う」という表現だったらわかります。でも「世の中には自分にはできないことがいっぱいある」 し、「無理そうなことを決断しても意味がないのではないか?」「できるできないは予想、事実、結果であり、決めたり決断したりする類の話じゃないのでは?」そう思ったのです。
「金メダリスト」
「ホームラン王」
「大統領」
などなど、まず大多数の人がなれません。どんなに才能があり努力した人でも、ダメな時はダメです。
そう思っていました。
十数年後、再びこの言葉を目にした時、
私は大きく感銘を受けました。
この言葉の意味がよく理解できるようになっていたのです。
上手く伝えることはできませんが、
リンカーンが言わんとするところは、
「物事にたいする取り組み方」「情熱の注ぎ方」「目標の立て方」
つまり、
「自分自身の姿勢」
を指しているのだと思います。
結果はとても重要です。実際、努力しても結果が伴わないこともあるでしょう。
しかし、はなからあきらめる気持ちでは、絶対に達成できません。
そもそもから、情熱が欠けてます。
10代の頃の自分を思い出すにつれ、
「迷いがあったのでは?」
「確かに気持ちが足らなかった」
「そもそも、目標の本質が分かっていなかったのではないか?」
と、反省することしきりです。
うわべの目標で自分を誤魔化していて、
その奥にある
「その目標を達成することで得られること」
が、本当の自分の欲していることに気付いていなかったのです。
「金メダリスト」「ホームラン王」「大統領」、そんな難しい目標ばかりではありません。趣味や進路から仕事、結婚にいたるまで、取り組むべきことは人それぞれ、人生の中で様々あると思います。私自身、中途半端に終わってしまっているということは、私の今までがそれだけの思いだったのでしょう。
本当に強い思いがあれば、例えば「金メダリスト」「ホームラン王」「大統領」になれなくても、良き指導者になっていたり、良き仲間にめぐり会えていたりと、それ相応の結果というか、充実感というか、そういう物が残せていたと思うのです。そしてその強い思いと行動は本当の自分が欲していたことに繋がっていた、そう思うのです。
今の自分には大切な言葉です。
私は何をどうして、どういう結果を求めているのか?
もっともっと深く考えないといけません。
そして、充分納得できたなら、
それならば、まず第一に何が必要か。
「決断する 覚悟する」
です。